| 釣堀☆ヘラブナ | |
釣堀のヘラブナ釣り |
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| 釣堀のヘラブナ釣り 釣堀のヘラブナ釣りは、ベテラン釣師の聖域というイメージが、今でもあります。 子どものころ、父親が釣りをしている釣堀に遊びに行ったことがあるのですが、 釣堀全体がシーンとしていて、ちょっとでも騒ぐと叱られた記憶があります。 釣堀には、若い人の姿はほとんどなく、渋い壮年の人が、難しい顔をして 釣りをしているといった感じです。 個人的には、釣堀のヘラブナ釣りは、イカダのチヌ釣りに通じるところが あるようにおもいます。 釣りそのものの奥が深く、繊細で緻密な釣りといったところでしょうか。 また、運とかに左右されにくく、上手な人とそうでない人の差がハッキリとでる 釣りでもあります。そういえば、板敷きの上で一日中、ずっと座っているのも 似てますね。 私が子どものころは、都会でも釣堀がまだ残っていたのですが、今は、 すっかりなくなってしまい、郊外に行かなければできない釣りになって しまいました。 そんな釣堀のヘラブナ釣りですが、実は私は、この釣りで過去に (しかもかなり昔)輝かしい経歴を持っているのでありますッ! それは当時、私が住んでいた市の主催で、ある釣堀で毎年 「こどもの日」に釣り大会があり、そこで優勝したことがあるのです。 ここでは是非、そのことについて紹介させてください。(お願いしますっ!) 中学生のとき、私たち釣りクラブの3人(※野池のヘラブナ釣り参照)は、 市が主催する、釣堀での無料の釣り大会があることを聞きつけて、 この大会に参加することにしました。 釣堀でのヘラブナ釣り大会は、5月4日と5日の2日間あり、 4日が小学生の部、5日が中学生の部になっていて、かなり大きな大会です。 それまでも私たちの釣りクラブでは、釣堀のヘラブナ釣りに 興味はあったものの、中学生のこづかいでは釣堀の入漁料は 高すぎて、あきらめていました。 そんな私たちは、ふだん野池で腕を磨いていて、大人はともかく、 同じ中学生が相手だと負けるわけがないという自信がありました。 何よりも、タダで釣堀で釣りができることが、うれしかったようにおもいます。 それにもうひとつ、ヘラブナ釣りの師匠のような存在の、父親から「秘策」を 授かっていて、まさに鬼に金棒の心境だったのです。 その「秘策」とは、「かっつけ釣り」というものでした。 この「かっつけ釣り」は、5月という季節と、釣堀という特長をよく考えた 釣法でした。 5月という季節は、日中には水温がかなり高くなります。そうすると、 ヘラブナの活性が上がり、中層から上層域まで上がってきます。 また、釣堀というのは、池の大きさに対して魚の数が多く、酸欠状態に なりやすいのです。酸欠状態になると、魚は酸素を求めて 上層に上がってきます。 「かっつけ釣り」は、釣堀の上層を狙う釣り方ですので、非常に理に かなっています。そして、極めつけは足もとの板の下で、 陰になっているところ(魚が集まっているところ)をねらう、というものです。 そして、いよいよ釣り大会当日、私たちは電車に乗って会場の釣堀に 向かいました。会場についてまず驚いたのが人の多さです。 あとで聞いたのですが、参加者が550人くらいあったということです。 開会式のあと、簡単なルール説明があり、それぞれゼッケンナンバーを もらって釣り大会のはじまりです。「スタート」の合図とともに、みんな好みの 場所に急ぎます。 私たちは当初の予定通り、人気のない隅のコーナーに釣り座を構えました。 会場を見回すと、釣りに慣れている人や、今日はじめて釣りをするような 人までさまざまです。 みんな長い竿をつかってセオリーどおり底狙いのようです。 そんななか、私たちの仕掛けだけ特異でした。 まず、竿が1.8mと極端に短く、道糸1号、ハリス0.6号と かなりの細仕掛けです。そして、釣りのスタイルも独特で 足もとの1mくらいの水面下を釣るのですが、竿受などはつかわず 手持ちで、目の下にすぐウキがあるといった状態です。 水温の低い朝の間こそ、底狙いの人にも釣れていましたが、10時を過ぎて 水温が上がりはじめると次第にアタリが遠のいて、竿を曲げる人もめっきり 減ってしまいました。そしてここからが「かっつけ釣り」の本領発揮です。 3人とも次々に魚を掛けていきます。 しかし、中型の魚が多くなかなか大型がアタリません。 この大会の入賞基準は長寸方式なので、体長(口の先から尾ヒレの先まで)の もっとも大きい魚を釣った人が優勝です。 ここまでのトップは、なんと37cmの良型です。ふつうヘラブナで 30cmを超えるものを「尺上(シャクガミ)」といって大型というのですが、 ここの釣堀では中型といったところです。 それもそのはず、この釣堀では純粋なヘラブナが少なく、 ヘラブナとコイの雑種の「ヘラコイ」と呼ばれるものが多く入っていて、 この大会の対象魚になっていたのです。 ヘラコイはヘラブナのように繊細でありながら、ヘラブナよりも大型で 力も強いので、ここの釣堀に入れられたのでしょう。 釣り人にも人気が高かったようです。 私たちにも35cmくらいの良型は来るのですが、それ以上の大型が なかなか来ません。そこで、すこしタナを下げて中型の下に 潜んでいるとおもわれる大型を狙うことにしました。 タナを1.5mに変えてやってみるとすぐにK君にアタリがありました。 狙い通りの大型のようです。K君はヘラコイの引きを十分に楽しんで、 玉網に収めました。 いままでの魚よりも明らかに大きく、釣堀の一角に設けられた軽量所に 計量に行くと、そのヘラコイは39cmありました。 これでK君がトップに立ちました。 そのあとT君にも大型のヘラコイが来ました。K君の方が大きく見えましたが、 こちらのほうが長さで勝っていて41cmありました。 ついに40cmオーバーのビッグサイズが出たのです。 この釣堀では40cmオーバーが大物と考えられているようです。 あと大型を釣っていないのは私だけだったのですが、私にもついに 大型がヒットしました。それは鋭く引くというよりも、なにか重く、 ゆっくり引くといった感じでした。 0.6号のハリスが切れないように、慎重に取り込んだヘラコイは43cmでした。 この釣堀でも、めったに出ない大物だということでした。 私たちはこのあとも35cmクラスのヘラコイを数匹釣りましたが、 ついに43cm以上のヘラコイは釣れず、このままタイムアップとなったのです。 結局、私が優勝、T君が2位、K君が3位で私たちのクラブが上位独占 するこになりました。 表彰式では、賞状と記念品のアルバム(市制○○周年とか書いてあるヤツで たぶん余り物です)をいただきました。 この大会の様子は、一般紙の地方版に取り上げられて、 私たちの釣りクラブは一躍、名前を知られるようになりました。 今、思い返してみると、この釣堀での釣り大会の思い出が、 間違いなく私の釣り人生の頂点だったのです。(泣) |
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